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1980年代の米海軍のPDMS |
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1980年代の米海軍のPDMSの状況 |
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ASMD : 米海軍と海自の違い |
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本稿をブログ記事にした時、横須賀を母港とし、第7艦隊の旗艦を努める揚陸指揮艦 「ブルー・リッジ」 が冬の小樽に寄港したと報じられていました。
https://www.c7f.navy.mil/Media/News/Display/Article/1750788/seventh-fleet-command-ship-uss-blue-ridge-visits-otaru-japan/
考えてみればこの艦、すでに艦令48年を超えていますが、まだまだ元気です。
もちろん常に改修・改造を受けて機器・システムは最新のものを装備する世界最強の指揮・通信能力を保持しています。 そして船体・機関も定評のある横須賀のSRFで整備を受けていますので、まだ当分は現役に留まるのかな、と。
また、司令長官や参謀長、艦長などの居室・公室などは超一流の豪華ホテルも顔負けの広い立派な設備であり、かつドアの外では24時間海兵隊の衛兵が実弾を込めた銃を持って立哨していることをご存じの方もおられるでしょう。
ところで、ご存じの方もおられるかと思いますが、1967年の 「エイラート」 事件の時、この 「ブルー・リッジ」 は初期の個艦防御システムである BPDMS (Basic Point Defence Missile System) を装備しており、当該事件を受けて IPDMS (Improved PDMS、NSSMS)の開発・装備が始まるまでの間当面出来る限りの改修が行われ、NTDS プログラムを始めとする ASMD (対艦ミサイル防御) の能力UPが図られました。
その1974年現在での 「Blue Ridge」 の BPDMS の装備状況を示すのが次の図です。
このシステムの構成、機能、性能と、その米海軍自身の手になる能力評価については、機会があればまた別に詳しくお話しすることとしますが、海上自衛隊は当時この状況はもちろんのこと、開発が進んでいる次の NSSMS の情報を入手してこれらを比較検討し、PDMS における ASMD のあるべき姿を追求するべきでしたが、残念ながら全く関心がなく、このため 「はつゆき」 型などは就役時点で既に ASMD の “考え方” において米海軍に大きく水を開けられていたのです。
最終更新 : 23/Feb/2020