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『第2次世界大戦における艦艇の戦闘被害』 (昭和45年) (邦訳版)



ここで公開しますのは、昭和45年2月に海上自衛隊第2術科学校研究部が1964年(昭和39年)の英訳版 『Battle Damege to Surface Ships During World War II』 を邦訳したもので、元々は旧ソ連の I. M. Korotkin 氏が1960年(昭和35年)に出版したものですが、造船技術者及び海軍軍人にとって大変に参考となるものであることから、米国の David Taylar Model Basin のW. J. Sette 氏及び A. I. Cook 氏が英訳して出版したものです。





英語版を邦訳したといっても、残念ながら完訳ではなく多少不完全なものであり、かつ図面類の一部が省略されています。 ただし今回公開しますものは、この図面類を補足したものが後から本冊子に藁半紙のまま挟みこまれたものですが、この補足紙がいつのものかは不詳です。


実は、この邦訳版の存在を知る前に、海上自衛隊ではないさる所にこの英訳版があるのを見つけましてパラパラと読んでみたところ、この種のデータを纏めたものとしてはかなり有益なものと思い、海上自衛隊でもどこかにあるのではと探してみたところ、この邦訳版が出ているのを知りました。


もちろんこの邦訳版は作成・発行元の当の第2術科学校研究部にあったものではありませんので、某所の書架の方隅に埃を被って眠っており、これを借り出してコピーを取っておいたものです。


この邦訳版が昭和45年当時、何部印刷され、どこへ配布され、そしてどの様に活用されたのかなどは不詳です。 そして現在となっては、どこにどれだけ保管されているかなども判りませんし、こういうものがあるという話を現職中も退職後になっても聞いたことはありません。


個々の艦艇の被害状況などについては、今日では相当に詳細なものが出されていますが、全体的な統計データ的なものは現在でもまず見かけませんので、その意味においてはこの方面に関心のある方々にとっては価値があるものと考えます。


整形及びゴミ取りはページ数が多いこともあって手間暇がかかりますので、表紙以外の全頁をディジタル化したままの暫定版としてPDF形式にて公開 いたします。 ただし、ご存じのとおりのネット事情により、大変残念ながら印刷及び加工については不可の設定としており、また各頁の上下にロゴを入れています。


もし研究者の方で印刷可能バージョンなどのご希望がございましたら掲示板又はメールなどでお聞かせ下されば考慮いたします。 勿論、公開いたしますファイルは、このままの形でしたら再配布などはご自由になされて結構です。


また、元の英訳版については、現在ではネット上の米軍関連サイトなどいくつかのところで公開されていますのでそちらをご参照ください。 ただしいずれも大変に画質が悪くて見難いものですので、適当なものを選んでいただければと存じます。 また、当方所持の英語版のご希望がございましたら、これも掲示板又はメールなどでお聞かせ下されば考慮いたします。




『 第2次世界大戦における艦艇の戦闘被害』 (S45 邦訳) (暫定版)
(11.0Mバイト)



なお、海上自衛隊の公式サイト中 「スペシャル」 コーナーの 「海上自衛隊 WEB博物館」 の 「文献資料(PDF)」 で、唐突に3つの旧海軍関係の文書が公開されていますが、その1つに 『戦史・艦内防御参考書』 という昭和31年に海上自衛隊術科学校横須賀分校 (現在の第2術科学校) の甲種特修科学生が編纂した 太平洋戦争中の日米海軍の水上艦艇戦闘被害を集計したもの があります。





私の手許にも同じもののコピーがありますが、これ、第2術科学校がハードカバーを付けて編綴し直したもので、幹部学校資料課が保管しているものです。


まさかこの資料、現在ではこの幹部学校資料課が保管する1つのみしか無いと言うことでしょうか? 元々の作成・発行元の第2術科学校には?







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 最終更新 : 15/Apr/2024