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『 旧海軍艦艇の弾火薬庫事故調査資料 』 (千藤千代造編集 昭和42年)



ここで公開しますのは、旧海軍の弾火薬専門家の一人であった千藤千代造氏 (元技術少将、元日本カーリット(株)専務取締役) が旧海軍史料などに基づいて取り纏めた 『日本海軍における軍艦火薬庫の爆発及び火災事故に関する報告』 で、これを昭和42年に海上自衛隊が部内用に 『旧海軍艦艇における弾薬爆発(火災)事故調査資料』 として印刷・配布したとされているものです。


内容は、明治38年の佐世保港内における軍艦 「三笠」 爆沈事件に始まり昭和18年の柱島泊地における軍艦 「陸奥」 の爆沈事件に至るまでの、計8隻の旧海軍艦艇における弾火薬庫事件について、その調査・査問委員会史料などに基づいて原因などを取り纏めたものですが、結論的には当時の旧海軍自身の手による調査では不十分、不徹底なところが多々見られ、そしてほとんどは人為的な要因を無しとしないものとなっています。


本史料は、今日に至るも海上自衛隊自身からは一般に対していまだに公表されておらず、ネット上も含めておそらくここでの公開が初めてのものであると思います。 旧海軍関係者の意見・所見として大変に貴重なものですので、その点からもここで公開する意義・価値は十分にあるものと自負しております。


ただし、何分にも海上自衛隊における古い史料であり、かつ私がコピーを取っておいたのも一昔前のものであることから、非常に見難いものであるため、それをスキャナで読み込んでから整形・ゴミ取りをしましたが、私個人の技量と手間暇の余裕からはこの程度のもので精一杯であるとご了承ください。


本史料は部内配布に限定されていたとされているとはいえ、これがどの程度海上自衛隊の現役の関係者に読まれ、活用されたのかなどは全く不明であり、たまたま私がその昔某所の書庫に埃をかぶっているのを見つけてコピーをとっておきましたが、現役中も退職してからも、同僚やOB達から本史料のことを聞いたことは全くありませんし、現在となってはまだ海上自衛隊に残されているのかどうかも判りません。


編纂者の千藤千代造氏は、本史料を纏めた2年後の昭和44年(1969年)にお亡くなりになっておられます。


つきましては、現役及びOBの海上自衛官のみならず、この方面に関心のある一般の方々のために PDF形式にて全文を公開 して、後世に残したいと考えます。


ただし、ご存じのとおりのネット事情ですので、残念ながら印刷及び加工は不可の設定とし、また上下に当サイトのロゴを入れております。  もし研究者の方などで印刷可能バージョンなどのご希望がございましたら、お聞かせ下されば考慮いたしたいと思います。


勿論、公開いたしますファイルは、このままの形でしたら再配布などはご自由になされて結構です。




「 旧海軍艦艇の弾火薬庫事故調査資料 」 (昭和42年)
(1.6Mバイト)






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最終更新 19/Jun/2022