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『 軍 艦 例 規 』 (第一艦隊法令別冊 昭和6年改正版)


本「軍艦例規」は、第1艦隊が定めた法令中の一つで、“戦闘時以外”での軍艦における日課・週課や艦内の当直員・諸役員の服務要領などを定めたもので、後述の「部署」によること以外の“日常の艦内”がどのように運営されるのかの基本を現すものです。


このため、艦艇乗員の総員が熟知している必要がある内容ですので、法令集の中に綴じられるのではなくて“別冊”の形にして幅広く印刷・配布されました。 例えば、ここで公開しますものはタイプ印刷・製本のものですが、他にも手書き・ガリ版印刷のものなど、幾つかの種類のものが現存しています。


当然ながら他の艦隊や団・部隊などでも、その所属する艦艇について同じ様なものが作られる訳ですが、旧海軍の“筆頭”部隊としてのこの第1艦隊のものが基準になります。 特別なことがなければ、通常はこの第1艦隊の「軍艦例規」がそのまま適用されることになります。


もちろん、実際には各艦毎に艦種、大きさ、乗員数、装備などが異なってきますので、この「軍艦例規」に基づいて各艦の実状に合った「内規」というものを定めます。 これが、例えば「軍艦長門 内規」などと言われる文書になります。


ただし、各艦が作成する内規では、凡例に記されているように、「軍艦例規」に記載された条項がそのまま適応できる部分はこれによることとして省略し、各艦の特異な条項のみを記述することになります。


旧海軍の各艦艇では、この「内規」ともう一つ、「部署」(「軍艦○○ 部署」)というものが作成され、この2つが艦艇を実際に日々運営していく上での“基本マニュアル”となります。 「部署」というのは大きくは「戦闘部署」「緊急部署」「作業部署」の3種類に区分され、どういう状況の時に誰がどの配置について何をどういう号令・順番でするか、が詳細に既定されたものですが、この「部署」についてはまた別の機会にいたします。


ここで公開しますのは、昭和6年の第6回改正版ですが、基本的には大きな変更なく今次大戦末まで使用されたものです。 また、巻末にこの第6回改正に当たって変更となった部分の要旨が掲載されており、これが大変貴重な史料となっています。


表紙を除く全200頁を見開きにして1つのPDFファイルで公開 いたします。 ただし、約4Mバイトあります のでダウンロードの際にはご注意ください。





『 軍 艦 例 規 』
(4.3Mバイト)





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 最終更新 : 08/Jun/2008