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五井航空基地



五井航空基地は、日本側として旧海軍史料にも、また戦後ものされた出版物(例えば『戦史叢書』(朝雲新聞社)や『日本海軍航空史』(同編纂委員会編、時事通信社)などでも全く触れられていませんが、米軍史料のいくつかの中に記載が出てくる水上機基地です。

したがって、本ページではその所在地からとりあえず「五井航空基地」としていますが、旧海軍の正式名称は不明です。 もちろんその建設経緯や状況なども不詳で、終戦時までにどの程度のものであったのかなども全く分かりません。

確認できるのは、わずかに米軍史料にある記載と、昭和22年の当該地付近の米軍撮影写真のみです。

1945年の米軍史料では建設中とされ、また同年版の米軍地図や昭和22年の写真でも完成状態には見えませんが、仮に完成させたとしても、この時期では戦況的に首都圏所在の水上機基地をどれだけ活用し得たのかは大いに疑問とするところです。

戦後は当該地付近は京葉臨海工業地帯として大規模な埋め立てが行われて工場群が整備された結果、本基地を含む一帯はその姿を一新し、当時の基地の状況を示すものは全く見られません。


   
    現在の衛星写真から、関東所在の旧海軍空基地の位置関係。 黄色 は固定翼、緑色 は水上機、赤色 は水陸両用です。
( 元画像 : Google Earth より )
 
1945年版の米軍5万分の1地図から。 海岸線の埋め立て前の状況を示しています。   現在の状況地図。 埋め立てにより大工場地帯となっており、元の基地の区画などは分からなくなっています。
    (周辺広域地図表示
 
昭和22年の米軍写真より当該基地周辺   国土地理院の地図から当該部分。
 
1945年の米軍史料より基地レイアウト略図。 左が五井基地、右が陸軍の千葉飛行場   昭和31年版(27年測量)国土地理院の2万5千分の1の地図から本基地跡の地形とJR線をトレースし(赤線)、JR線の位置を基準に現在の地図と重ねたもの。



(写真収集中)    
     






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最終更新 : 10/Jun/2018