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『 射撃指揮装置Ⅰ型 』 スタディ・ガイド集



ここで公開しますのは、昭和48頃から海上自衛隊第1術科学校が幾度か改正を加えながら作成した幹部及び海曹士課程用のスタディ・ガイド (SG) 集です。

これらは昭和56年に同校における幹部中級射撃課程での射撃指揮装置Ⅰ型の教務において使用したもので、私が保管する原本には当時の私の書き込みが沢山あります (^_^)

ご承知のとおり、海上自衛隊における初の国産射撃指揮装置であるⅠ型は、昭和47年に制式採用され、5インチ砲及び3インチ砲用として長く使用されましたが、平成29年の護衛艦 「くらま」 の退役をもって全艦艇からⅠ型が姿を消しました。

ただし、教材用のものが第1術科学校の第2砲術講堂にまだ残されているようですが、これを使用した教務そのものが廃止されて久しく、またこれを扱える教官も残っていないと思われますので、現状としてまだ使えるように維持整備されているのかどうかは判りません。

かつて教材と使用した武器・装備品の類は、現有装備でなくなって以降暫くはそのまま放置されるものの、その内いずれは撤去、処分されてしまうことは、これまで同校第1砲術講堂周囲にあった各種のもののその後を見れば明らかでしょう。


(追記): 1術校砲術科の教材用Ⅰ型は 「くらま」 の退役に伴い登録抹消、不用決定がなされた結果、現在では既に中の回路などは全て使用不能状態とされ、単に筐体のみのドンガラ状態で “放置” されているとのことです。


また、現用の装備品以外には関心がない海上自衛隊において、現在もこのⅠ型の取扱説明書や当時のSGなどの資料が残されているのかどうかは判りませんが、例え残っていたとしても、これらが防衛省・海上自衛隊から公開されることはないと考えられます。

したがって、SGとはいえ、射撃指揮装置Ⅰ型についての公式の内容のものが公開されるのは初めてのことと思います。 ネットや出版物では色々言及されたものが出回っておりますが、それらと本資料と見比べていただくと色々面白い点があろうかと思います。

ご覧いただいてお判りのように、ここで公開しますSG集は 秘密文書の指定どころか、当時の 「取扱注意」 でも 「部内限り」 の文書でもなく、また内容的にも秘密事項は全く含まれておりません し、また現在の行政文書管理に関する法律・法令などに関わるものでもありません。

なお、ネットや出版物などではこの射撃指揮装置名を 「72式射撃指揮装置1型」 などとされておりますが、これは確かに防衛庁 (当時) の装備品としての制式採用名称ではありましたが、用兵者はその様な名称でこれを呼んだことはなく、本SG集でも記されているとおり 「射撃指揮装置Ⅰ型」 です。 もし 「72式の ・・・・」 と言われても、技術畑の者ならともかくとして、現場の自衛官達からはおそらく 「何それ?」 と返ってくるかと (^_^)

昭和56年頃使われていたものとはいえ、当時でもまだ質の悪い藁半紙にガリ版印刷のものですので、私の保管する原本でも大変に見難いく、かつ不鮮明なところがあり、また図などは簡単な手書きのものとなっております。 加えて経年変化により紙質そのものが赤茶けて劣化してしまっております。

このためディジタル化に当たり可能な限りゴミ取りをしましたが、時間的にもこの程度が精一杯であることをご了承ください。 また、私が受講中に加筆したものなどは削除 (特に秘密事項) しておりますことをご理解願います。

PDF形式にて各パートごとの全頁を1つのファイルにして公開 いたしまが、ご存じのとおりのネット事情により、一人歩き防止のため大変残念ながら印刷及び加工については不可の設定としており、また各頁にロゴ又は透かしを入れています。 もし研究者の方で印刷可能バージョンなどのご希望がございましたら掲示板又はメールなどでお聞かせ下されば考慮いたします。

勿論、公開いたしますファイルは、このままの形でしたら再配布などはご自由になされて結構です。




 射撃指揮装置Ⅰ型 概要 (S56.7.1)
 方位盤 (S56.7.1 ?)
 測的盤 (S56.7.1)
 測的盤 追尾・測的系統 (S56.10.1)
 射撃盤 (S52.3.24)
 レーダー装置
 レーダー送受信機
 ITV、TDT、目標自動表示器、等 (S54.11 )
 計算機用増幅器
 機能別系統図 (S52.6.1)
 制御理論接続図 (S50.6.26)
 射撃指揮装置Ⅰ型 射撃理論
 射撃指揮装置Ⅰ型 用法 基礎編 (S48.6.10)






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 最終更新 : 19/Sep/2021