この写真集は、旧海軍の 海軍省海軍文庫に所蔵 されていたものですが、戦後になって再装丁されているために、元々の形態がどのようなものであったのかは残念ながら解りません。
アルバム型式で、22枚(他に未使用12枚、計34枚)の台紙に、表裏各面の上部に艦艇写真、下部に要目表が貼られており、全部で38頁ありますが、重複が9頁あるために収録艦艇数としては29隻です。
収録されている写真は、旧海軍艦艇は横須賀海軍工廠が横須賀で撮影したもの、また捕獲清国艦艇は「鎮遠」が横須賀、その他は呉で撮影したものであると判断されますが、ほとんどのものは既に国内の一般刊行物に広く掲載されており、特段珍しいものはありません。 ただし、旧海軍公式写真の オリジナル・プリントであり、かつ公式要目表が一緒に添付 された写真集を構成していることを考えると、明治10年代から同20年代にかけての旧海軍艦艇の姿を今に伝える大変貴重なものであると言えます。 加えて、中には一般刊行物に掲載されているものより鮮明 なものもあります。
私のディジタル・コレクションでは保存用は600dpiでスキャンしてありますが、オリジナル・プリントが貼り付けてあるためご覧のように経年変化による退色が激しく、1種類の方法ではその画像の忠実な再現が不可能であったことから、カラー版、白黒版、退色フィルター処理白黒版の3種類を作成しました。
各欄下段の 拡大写真 の文字部分をダブルクリックすると、それぞれのものを別ウィンドウで表示ようになっています。 この拡大表示では一人歩き防止のため透かしロゴが入れてありますのでご了承下さい。 なお、出版及び研究などで透かしロゴの入っていないオリジナルサイズのもののご要望がございましたら、ご連絡いただければ考慮いたします。
(注1) : 「第七号水雷艇」 の要目表のタイトルが 「第五号水雷艇」 と記されていますが、写真は 「第七号水雷艇」 です。 ただし両者は同型であり、要目表の記載事項は同じす。
(注2) : 「吉野」 「第十八号水雷艇」 及び清国捕獲艦艇4隻については、ご覧のとおり写真のみで艦名の表記及び要目表はありません。
最終更新 : 27/Sep/2010