『46DDG Total Weapon System Block Diagram』　（RCA社）

ここで公開しますのは、46DDG たるミサイル護衛艦 「たちかぜ」 の武器ステムのブロック図です。

同艦に搭載されたミサイル・システムを中心に、これと連接する全ての武器システムとを詳細に示したもので、これのメインであるミサイル指揮システムのＷＥＳ （Weapon Entry System） の開発を担当した米国ＲＣＡが作成した同艦の武器システム解説書の付図にあるものです。

本来ですと、このＷＥＳを含む４６ＤＤＧのミサイル・システムに関するものは、海上自衛隊においては 「特定防衛秘密」 （通称 「特防」） に指定されて、機器及びその図書類及び取扱者には特別な管理がなされておりましたが、このブロック図については、ご覧いただいてお判りのように、元々が 「Unclassified」 のものであり、また海上自衛隊における本図の複製にも特防や 「指定前秘密」 などの指定はなされておりませんでした。

とはいっても、このブロック図だけではシステムのことは判りませんので、必然的にこれを保持・使用する者はその取扱者に指定された者にほぼ限定されてきましたと言えます。

このWES （後にOYQ-1／２と改称） を搭載した４６ＤＤＧたる 「たちかぜ」 及び４８ＤＤＧの 「あさかぜ」 は、それぞれ平成１９年及び翌２０年に除籍されており、したがってこのＷＥＳを含むミサイル・システムを搭載する艦艇は既にありません。

従いまして、 両艦に関するものは全て破棄されておりますので、ここで公開することにいたします。

ただし、今回は一般の方々向けとして ブロック図の縮小版をＰＤＦ形式にて公開 することとし、元サイズ版の詳細なものについてはご要求による “On demand ” 方式 とさせていただきます。

そして、縮小版のＰＤＦには独り歩き防止のためのロゴを入れ、また印刷・加工の設定は不可としておりますが、このままの形でしたら配布などはご自由になさっていただいて結構です。

（注） ：　日本語版 Wikipedia などでは５１ＤＤＧたる 「さわかぜ」 を４６／４８DDGの同型艦としておりますが、同艦のシステムは 「はたかぜ」 及び 「しまかぜ」 に準じたものであり、後に戦闘指揮システム （ＣＤＳ） と呼ばれるようになるミサイル指揮システムは ＯＹＱ−４ でＷＥＳ （ＯＹＱ−１／２） とは全く別物です。