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「砲身の評価要領について(通知)」 (昭和63年海幕装備部) |
「砲身命数」という砲熕武器において実用上どれくらいの累計発射弾数まで使用できるのかということについては、古今東西、海軍でも陸軍でも、常に問題にされてきたところで、旧海軍におけるこの命数の考え方は
「砲術講堂」 の 「射撃理論初級編」 コーナーで、「弾道理論」 に関係してお話ししたところです。 「砲内弾道の結論」 : http://navgunschl.sakura.ne.jp/koudou/riron/shokyu/dandou/tounai_ketsuron.html 旧海軍では、この考え方に基づき、命数の算出に 「金田式」 と 「井口式」 の2つの実験式を用いて、後者はこの実験式の結果に0.7をかけて、共に 「精度命数」 として使用 しておりました。 しかしながら、両実験式とも必ずしも満足のいくものでは無かったことから、艦政本部及び火薬廠で新たなものが研究中でしたが、終戦までには完成しなかったとされています。 戦後の警備隊・海上自衛隊においては、艦艇に装備する砲熕武器は全て米国製又はそれをライセンス生産した国産のものであったことから、砲身命数については米海軍の 「OP-1594 Service Life」 に基づいていました。 昭和45年になって砲身についての技術的な観点を取り纏めた 「砲身の評価要領について」 (海幕武1第4088号)という通知文書を作成 し部内に配布しましたが、砲身命数については基本的にこのOPに基づいたものでした。 そしてこれを修正したものを 昭和63年に改めて同名の 「砲身の評価要領について」 (海幕武第6541号) として作成 しました。 これは秘密区分などは無く、普通の通達文書として海上自衛隊報として出されましたが、発行区分 「A」 であることから、部内全般とはいえ配布は所定の指定された部隊・機関のみとされてきました。 このため、海上自衛隊の規則類を纏めた 『海上自衛隊法規類集』 にも収録されておらず、また現在のネット上の防衛省・自衛隊の情報検索サービスでの 「訓令・達・通達等の検索」 にも出てきません。 したがって、この文書は昭和63年以降も必要な改訂がなされているものと考えますが ・・・・ 取り敢えず、この昭和63年版を公開してご来訪の皆さん方のご参考とさせていただきます。 元のB5版の文書を1つのPDF形式にて公開 いたしますが、公文書そのものですので、いつものように独り歩き防止のための印刷付加の設定はしておりません。 ただし頁がバラバラになってはいけませんので、一応加工付加の設定にはしております。 |
「砲身の評価要領について」 |
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最終更新 : 14/Nov/2021